ファンタジー・SF - 風来の森日記 -

風来の森日記

本の紹介、自作ゲームの制作日記

 
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しゃばけ

しゃばけ
畠中恵 著

廻船問屋の若旦那が人殺しを目撃。この若旦那、体はめっぽう弱いが、やたらと強い妖怪が兄弟のように守ってくれる。
巷で起こる猟奇殺人に、虚弱体質の若旦那が挑むファンタジーありの推理小説。


 ファンタジーというと、どうしてもヨーロッパを思い浮かべてしまいます。RPGもどこか西洋的な世界観のものが多いような気がします。だから日本を舞台にしたファンタジーは期待してなかったのですが、そうか〜日本には妖怪がいたんですね〜。
 魔物というと、ついついゴブリンとかトロル(ムーミン)なんかを思い浮かべてしまいますが、日本には水木しげる先生という巨匠がいたのを忘れていました。

 それにしてもうまい話だな〜と感心。単なる妖怪退治の話じゃなくて、ミステリ仕立てにして、妖怪をつかいながら調べていくところが面白いです。


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UFOと猫とゲームの規則

UFOと猫とゲームの規則
飛火野耀 著

 事故にあった予備校生が意識不明の状況下で体験する不思議な冒険の物語です。
 その世界の大統領に心臓を届ける事が目的ですが、旅のさなか、仲間との出会いや別れを経験し、少年は少しだけ大人になります。
 一見すると支離滅裂な、単なる夢のお話のようですが、その実かなり面白い設定になっています。
 実は、この話は実話であり、宇宙人がこの世界の存亡をかけたゲームを行い、そのための重要な役割を主人公に与えるために、主人公を冒険の世界へと引っ張り込んだという設定で、見事冒険を成し遂げた主人公が、意識を取り戻したあとに、自らの体験を著者である飛火野氏に話した内容が本小説になったというわけです。つまり実話です。
 この手法は、飛火野氏の「もうひとつの夏へ」を彷彿とさせます。気がつくとこの世界に戻っていた、という所からお話が始まり、自分(著者)に何が起こったのか、忘れないうちに小説にしたためたのが、「もうひとつの夏へ」という作品です。世界の滅亡を阻止するために、仲間達ともうひとつの世界に乗り込むお話で、こちらはかなり現実感がありました。
 UFOと猫とゲームの規則も、単なるファンタジーかと思いきや、宇宙人の存在や、現実世界への影響、1999年の世界の滅亡等、もうひとつの夏へに似た要素がありますが、世界観がかなり抽象的で、精神世界の色合いが少し強くなっているように感じました。
ちなみにこの人は、あの「イース」や「エメラルドドラゴン」も書いています。ファンタジー小説好きは一度は読んでほしい素晴らしい作品なのですが、たぶんそうそう手に入らないでしょうね。
女子高生が主人公の作品だったと記憶してますが、血まみれ学園とショートケーキプリンセスがこの人の文章とそっくりだったのを覚えています。名前を変えていたとか噂されていました。
大好きな作家さんなので、まだ書いていらっしゃるならぜひ読みたいものです。



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家守綺譚

家守綺譚
梨木香歩 著

物書きの綿貫は、行方不明になっている友人、高堂の実家の家守をすることになる。ところがある晩、掛け軸の中から、行方不明の友人高堂が現れ、それを機に綿貫の周囲で次々と不思議な出来事が起こり始める。


怖い話ではありません。
ちょっと不思議で、心が癒される話です。
綿貫が体験するたくさんのエピソードに、一つ一つ植物の名でタイトルがつけられ、それぞれ一応完結しつつ、全体で一つのストーリーになっています。
サルスベリに惚れられたり、狸に恩返しをされたり、化かされたり、不思議な話ばかりですが、主人公の綿貫が、それらにさして驚くこともなく渡り合っていくところが面白く、今度はど
んな話かと、ついつい続きを読んでしまいます。
日本情緒にあふれ、「西の魔女が死んだ」や「裏庭」とは、少し作風が違っているので、新鮮な感じを受けました。



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旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで

旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで
萬屋直人 著


名前を失い、色を失い、やがて存在すらも消えてしまう原因不明の病気「喪失症」。
そんな病気が蔓延する世界で、すでに名前を失った少年と少女が、カブに乗って世界の果てを目指して旅をする物語。


映画だったらロードムービーっていうんでしたっけ?
なんとなく旅をして、旅先でいろいろな人たちに出会い、いろいろな経験をしていく様子を描いています。
ライフラインがとまっているので、荒涼とした風景が目に浮かびますが、北斗の拳のような、野蛮で荒々しい感じではありません。
ちょっと青春しちゃってるところもある、ほのぼのしたお話です。

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壱里島奇譚

壱里島奇譚
梶尾真治 著

早期退職の打診をうけ、彼女にもふられた主人公宮口翔一は、勤めている極鉱物産株式会社の退職を決意します。
上司に退職届を出そうとしますが、なんと直前に常務に呼び出され、特命の仕事を受けることになります。
仕事の内容は、天草下島の西方にある壱里島へ行き、物産展で売り出された「おもしろたわし」の製造法を探ること。
そこで翔一は、数々の奇妙な体験をすることになります。

タイトルの通り、壱里島を舞台にした、とても不思議お話です。
最初は「おもしろたわし」という謎のタワシを調べるために島へと渡る翔一ですが、やがて、あることから島を守るという目的にかわり、最後は町興しへとつながっていきます。
どこか神秘的でもあり、幻想的でもあり、そして人のぬくもりを感じるとてもいい小説です。



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